教育改革2020

どうする・どうなる!?2020年。保護者視点で分析する教育改革。調べてわかったことを中心にまとめています。

高大接続の未来予想図

 2020年教育改革では高校から大学に進学する際のステップも大きく変化するといわれています。本日公開された下記のプレジデントオンラインの記事は、タイトルこそ危機感を煽るようなものとなっていますが、既存のシステムからの変化をよく表しているように感じました。

president.jp

大きなポイントとしては

の3点あります。

 

アドミッション・ポリシーの多様化

 平成29年度より学校教育法施行規則の一部が改正され、全ての大学は「ディプロマ・ポリシー」「カリキュラム・ポリシー」「アドミッション・ポリシー」の三つのポリシーを一貫性あるものとして策定し、公表するものとされました。それぞれの関係性は以下の図の通りです。

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「卒業認定・学位授与の方針」(ディプロマ・ポリシー),「教育課程編成・実施の方針」(カリキュラム・ポリシー)及び「入学者受入れの方針」(アドミッション・ポリシー)の策定及び運用に関するガイドライン【文部科学省】より

 

 これにより、それぞれの大学で実施される入学試験で問われる内容や方針も影響を受けると言われています。これまでは、どの大学の入学試験であっても汎用的に対応できるような知識を身につけ、偏差値順に選別されていくシステムでした。しかし、これからは大学ごとに求められる能力が多様になり、偏差値による序列が意味をなさなくなっていく可能性があります。

 

AO・推薦入試の入学枠増加と選考方法の変化

 われわれ親世代にとって、AO入試・推薦入試と言えば、私立大学の専売特許というイメージがありますが、近年では、東大をはじめ多くの国立大学でも取り入れられています。

 国立大学の集まりである国立大学協会(国大協)は、これからの国立大学改革の方向性などを示した「国立大学の将来ビジョンに関するアクションプラン」の工程表の中で、2015(平成27)年度から21(同33)年度までの間に推薦入試やAO入試などによる入学者を入学定員の30%を目標に拡大すると明記しました。2016年度入試では、国立大学のAO・推薦入試での入学者の割合がおよそ15%でしたので、今後5年間で倍になる計算です。そして、選考の方法についても、上記記事中でも紹介されている京都大学の「特色入試」、お茶の水女子大学の「新フンボルト入試」と大学ごとに様々です。

 さらに、もう1点。文部科学省が全国の国公私立大に対し、AO入試や推薦入試でも、平成32年度から学力をみる試験の実施を義務付ける方針を固めたと昨年5月に新聞各社から報道がありました。「AO入試」「推薦入試」は "学力不問" という考え方も過去のものとなっていくことでしょう。

 なお、2021(平成33)年度入試から「AO入試」は「総合型選抜」に「推薦入試」は「学校推薦型選抜」に、それぞれ名称が変更になることもあわせて記しておきます。

 

一般入試の多面的・総合的評価化

 「AO入試」「推薦入試」が学力をみる試験を実施するようになるのとちょうど対照的に、「一般入試(一般選抜)」では、各大学がそれぞれのアドミッション・ポリシーに鑑み、必要に応じて調査書や志望理由書、小論文、面接等を積極的に取り入れていく方針を打ち出しました。

 入学試験での成績のみならず、学校での成績、部活動、委員会活動、ボランティア実績等を総合的に評価するようになるということです。高校入試における、かの悪名高き 内申点システムのような評価制度が大学入試にも取り入れられる、と考えてよいのではないでしょうか。

 

このように、これから数年間は、大学入試のあり方が大きく変貌していく時期となります。親世代の常識をそのまま当てはめようとすると、時代遅れどころか弊害になる危険もあります。情報のアップデートに注意深く関心を示していかなければならないと思います。